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オーディオベクターについて

オーディオベクターは1979年、オレ・クリフォート(Ole Klifoth)によって、デンマークの首都コペンハーゲンに設立されたスピーカー・メーカーです。オレはハイファイに精通したオーディオファンでありまた熱心な音楽愛好家でしたが、1970年代当時その夢に適うスピーカーは見つかりませんでした。「だから自分で作るしかなかったんだよ」。オレはそうして自らスピーカーの設計に乗り出し、やがてオーディオベクターを創設するのです。
 オレが理想としたのはリニアなレスポンスと位相、そして無限のダイナミズム。その理想を体現した最初の製品Trepeze(トレペーズ)は台形の斬新なスタイルにデザインされ、たちまち多くのユーザーに受け入れられて大きな成功を収めます。その後10年間でのセールスはトータルで25,000セットにも及びました。

 この時代のデンマーク・スピーカー産業は、ひとつの黄金期を迎えます。今日当たり前のように使われている技術や構造にも、デンマークで開発あるいは改良されたものが少なくありません。オーディオベクターもそれらの発展に寄与したメーカーのひとつです。1984年の低コンプレッション・ドーム・トゥイーターを皮切りに、ハイル・ドライバー型のAvantgarde AMT(Air Motion、Transducer)へと続くトゥイーター・ユニットは、現在まで一貫して自社内で生産されています。これらのトゥイーターはまた背面開放型として背圧を抑え、サウンドステージを拡張するSEC(Soundstage Enhancement Concept)システムとして多くのモデルに採用されてきました。さらにピアレス/スキャンピーク社との共同開発によるドライバー・ユニットには3点固定式の特殊なシャーシが採用され、NESテクノロジー(No Sound Storage)として広く認識されています。このほか銅キャップによってコイル・インダクタンスをコントロールするSDテクノロジー、内部定在波を解消するティアドロップ型キャビネットなど、オーディオベクターが手掛けたテクノロジーは今日でも多くのスピーカー・メーカーで取り入れられています。

 オーディオベクターはオレに始まるサウンドDNAを大切に守り、現在も10人ほどの人数によるファミリー企業としての経営を続けています。2015年からはオレの息子であるマッツ(Mads Klifoth)がCEOを継ぎ、グローバルな市場に向けてビジネスの拡大を図ってきました。最新のラインアップは伝統のTrepeze SEを始め基幹モデルRシリーズ、スタンダードなQR SEシリーズで構成されています。技術の進歩をいち早く取り入れて確実にリファインを重ね、最新のオーディオ環境にも幅広く対応する万全の態勢が整いました。北欧デンマークの伝統と先端技術の高度な融合。自然な暖かさに包まれた柔らかな風が、聴く人を心豊かな音楽の世界へ導きます。

Ole Klifoth

Mads Klifoth